私的インターネット妖怪リスト

 インターネット上には多数の妖怪が棲息している。その中で私が見たことのある連中をまとめることにする。「そんな妖怪は存在しない」と言われる恐れもあるが、妖怪図鑑に執筆者の創作が含まれるのは伝統だろうし、べつに問題ないだろう。あくまで私の観測ということで。

「どっちもどっち」
言わずと知れた有名どころ。圧倒的に非対称な二者をあたかも対称の存在であるかのように扱い、相対的に大きな非がある側を擁護する妖怪*1。分の悪い側を無原則に庇う判官贔屓では決してなく、肩入れしたい相手が形勢不利な場合にだけ出てくるのが妖怪と呼ばれる所以。
「○○と同じ」(○○とそっくり)
「どっちもどっち」の派生妖怪。○○を批判している者を揶揄してくる。直接的には○○が関わっていない場合にも出てくることが多い。「どっちもどっち」と同様、非対称なものを五十歩百歩だと同一視する性質がある。
「右も左も」
いわゆる自称中立で、「どっちもどっち」の近縁種。左右からの距離をアピールすることでお手軽に自身の正当性を保証しようとする妖怪。俺は党派性から完全フリーの信用できる奴だよ、とアピールしたい欲求から生まれる(たぶん)が、実際は中立でも公正でもないことが多い。例外も多いのでせいぜい半妖怪かもしれないが、「党派性」を意識しすぎるあまり存在しない党派性まで見えるようになったフィルター装備型もいるので、そこまで行くと立派な妖怪。
「戦略が悪い」
正しいことを述べる相手に対し、全能でないことを非として責める無責任な督戦妖怪。
「そんなことをしても意味はない」
「戦略が悪い」の発展型。他人の足を引っ張るのが大好き。
メディアリテラシー
新聞やテレビではああ言っているけど本当は……というカウンター情報にコロっと騙されてしまう妖怪。
「××しているだけ」(他意はない)
白々しい言い訳妖怪。裏に批判や揶揄、嫌がらせの意図があるのは見え見えなのに、なぜか認めようとしない。
「△△に迷惑がかかるから」
△△のためと称し、人間として大事なものを切り捨ててしまう妖怪。

 以上、30分くらいで適当にまとめた(途中で飽きてきたので後半は手抜き)。ひとつひとつ「実例」を再確認するのは面倒だからやっておらず、すべて記憶と偏見だけで書いている。咄嗟に思い出せるものだけなので、ほかの妖怪も思い出したら追加したい。

 最後に念のため解説しておくと、ここでは私の好きくない言い回しやメソッドを「妖怪」と扱っている*2。悪意的な記述になっているのはそのため。あくまで一種の自戒であり、他意は一切ない……と書いたら妖怪「××しているだけ」になりそうなので、他意はあるとしておこう。

*1:私はこう理解しているのだけど、何か勘違いしていたら恥ずかしい。

*2:もちろんこれらの言葉を正当に用いる場合は妖怪とはしない。ただし何が正当であるかは私の判断。